Googleビジネスプロフィール(以下、GBP)の運用やローカルSEO施策は、有店舗型ビジネスの企業にとって欠かせない手法の1つになりつつある。しかし、新しく登場した手法のため、「必要性や重要性はわかっているが、後回しにしている」という企業も多いのではないだろうか。
独自技術「コアバランスストレッチ」を提供するストレッチ専門店「Dr.stretch(ドクターストレッチ)」(世界200店舗以上)を運営する「株式会社nobitel(ノビテル)」も、以前まではGBPを積極的に運用していなかった。
しかし、この集客チャネルに可能性を見出した担当者が1人だけいた。たった1人でゼロからローカルSEO施策を推進した同社の勝ち筋とは。同社の子会社「株式会社柔軟クリエイティブカンパニー」でマーケティングを担当している影山大輔氏に伺った。
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全ては一本の電話から始まった
「Googleマップの営業時間が違っていて、どの情報が正しいのか分からない」。
ユーザーからの電話が、Googleビジネスプロフィール(以下、GBP)の運用を始めるきっかけになった。
当時、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言を受けて、営業時間の変更などをこまめに告知する必要性があった。もちろん、来店型であるストレッチ専門店「Dr.stretch」(世界200店舗以上)も同じ状況。同社では、営業時間の変更をWebサイト上に掲載したのみで、GBPには反映していなかった。その結果、ユーザーからの電話がかかってきてしまったのだ。同社の影山氏は以下のように振り返る。
- 「意外とGBPは見られていると痛感した出来事でしたね。すぐ取り組み始めたのですが、実際に運用すると予想以上に大変で(苦笑)。最初から苦労の連続で、情報整備が完了するまでに5カ月ほどかかってしまいました。」(影山氏)
しかし、1年ほど自社で運用を行うと、GBP経由のセッション数や予約は徐々に伸びてきた。手応えを感じる一方、考えられる施策をやりつくしてしまい、運用に行き詰まりも感じていた。「専門家による伴走を受けることで、さらにローカルSEO施策を発展させていきたい」と影山氏は考え、「ローカルミエルカ」を導入いただいた。
(インタビューにお答えいただいた影山氏)
GBP経由の予約数は約3倍に。CVRは驚きの3.5%。
ローカルミエルカを導入したことで、どのような成果に結びついたのだろうか?
- 「➀情報管理や更新の工数を減らしたい(効率化したい)➁GBPから新規顧客の獲得につなげたい、という2点で導入を決めました。結果的にGBP運用業務は80%ほど効率化し、GBP経由の来店予約は3倍強になっています。」(影山氏)
これまでは営業時間の変更は手動で行っており、緊急事態宣言が発令された際には、影山氏1人だけで全直営店舗の営業時間を書き換えていたという。
効率化という面だけでなく、GBP経由の予約数とセッション数は右肩上がりで成長している。GBP経由のセッション数は導入前から約6倍になっているほか、月間で3倍にまで予約数は増加した。
(予約数やセッション数の推移)
また、GBP経由のCV(来店予約数)は、CVR(コンバージョンレート)が他の施策(SEOや広告など)と比較して圧倒的に高い。上位の施策と比べると予約数自体は少ないが、CVRは高い傾向にある。流入を増やすことが出来れば、GBP経由のCVはさらに伸びる可能性がある。
(GBPはCVRが圧倒的に高いことがわかる)
なぜGBPのCVRが高いのだろうか。サポートを担当したFaber Companyローカルミエルカ事業部の牛丸は、下記のように語る。
- 「GBPは『比較・検討』や『予約』を考えている来店直前のユーザーが多く見ているため、CVRが高いのだと予想しています。GBPはいわば『(来店へ)最後の一押しをするメディア』。CVRだけでなく、CPA(顧客獲得単価)が低いケースもあり、来店促進施策として高い費用対効果が期待できます。実店舗を持つ事業者様にとって無視できない媒体ではないでしょうか。」(牛丸)
(GBPはCVに近い検討ユーザーへリーチしやすい媒体)
一括投稿+繰り返し投稿で、業務時間が100分の1に?
同社ではローカルミエルカを導入し、様々なローカルSEO施策を推進した。
その一部を紹介すると、
・正確な店舗情報の登録
・改ざん防止
・商品・写真登録
・クチコミ施策
などの施策を強化していった。
今回はメイン施策である、「GBP上での投稿」について詳しく解説していく。
GBPには「投稿機能」がある。この機能を使えば、自店舗の告知や特典、新商品や人気商品、イベントなどの詳しい情報を知らせることができる。SNS投稿のように最新情報を投稿していくことで、既存顧客や潜在顧客に対して、自店舗の魅力をアピールすることにつながる。
(GBPでの表示画面の一例)
ただ、GBPの「投稿機能」には、一括投稿機能がない。そのため、一店舗ずつ投稿していく必要があり、複数店舗を運営している場合、かなりの手間や工数がかかってしまう。
そこで役立つのが、ローカルミエルカの「一括投稿機能」と「テンプレート機能」だ。全店舗で一括して最新情報投稿を行えるだけでなく、テンプレートも作成可能なので、投稿作業の簡略化&効率化につながる。
同社の影山氏はこれまで投稿機能を十分に活用できていなかったが、ローカルミエルカの機能を活用することで、
・月1回、 イベントや特別体験プランの告知
・週2~3回、 自宅でできるストレッチ方法の解説
などの情報を全店舗で定期的に配信できるようになった。その結果、ある店舗では月に8回投稿だけで、1.7万回も閲覧された。
(影山氏が進めたGBPでの投稿。ストレッチ方法などを紹介している)
- 「この数値が多いのか、少ないのかは判断が分かれるかもしれません。しかし、来店直前のユーザーが多くいる媒体で、これだけ見ていただけたのはかなり価値が高いことだと考えています。サービスに興味を持ってもらう認知のフェーズでは成功だと言えるのではないでしょうか。」(影山氏)
「まるでマンツーマンのジムのようだった」。ローカルのサポート体制に高評価。
全くの初心者だった影山氏がこうした施策を推進できた理由の1つに、ローカルミエルカのサポートがあった。
特にローカルSEO施策やGBP運用は、「費用対効果がわかりづらい」などの理由で業務の優先度があがらないことが多い。「必要な施策だという認識はあっても、他にも重要な業務があり優先順位が上がってこなかった」という影山氏のように、継続的に進めることに悩んでいるWeb担当者は多いのではないだろうか。
- 「ローカルミエルカのサポートは常に喝を入れ続けてくれる存在です。導入初期は週に1回打ち合わせを行い、毎回必ず次回までの宿題(ToDo)が課せられるという形式でした。高頻度での打ち合わせと、次回までのToDoを渡されて進捗を追う形だったので、まるでマンツーマンジムで鍛えられているようでした(笑)。1人だったらおざなりになってしまっていたと思うので、サポートには感謝しています。」(影山氏)
ローカルミエルカではツールだけでなく、日本に2人しかいないGoogleビジネスプロフィールダイヤモンドプロダクトエキスパートである当社顧問 伊藤亜津佐氏を筆頭とするサポート体制で伴走する。導入からの1年間をいくつかのフェーズに分け、サポートしていく。
導入初期は1〜2週間に一度のペースでMTGを行い、ある程度自走可能になった段階で、月次の打ち合わせへと移行する。実際の施策の進め方から、仕組みに落とし込むところまでを支援し、最終的には自走することを目標としている。
▼ローカルミエルカが提供するカスタマーサクセスロードマップ
こうしたサポートの結果、同社では社内ナレッジの形成が進んできているという。最新情報の投稿方法からGBPを活用した情報一括変更方法、閉業方法や新規開店方法、新規開店に際して気をつけるべきこと(ガイドライン遵守など)…など、様々なノウハウを獲得した。
これまでは影山氏のみだった運用体制も、3か月目以降は店舗スタッフや本社スタッフを巻き込んでできるようになった。影山氏の負担が軽減しただけでなく、加速度的に施策が進められるようになったという。
ストレッチ文化を広めていくため、今後もWebマーケティングを推進
GBP経由でのCVに至るまでのフローは以下のように図式できる。GBP経由のCVを増やそうとする場合、改善できる変数は下記の3つ。
➀合計検索数(直接検索、間接検索、ブランド検索)の向上
➁Googleビジネスプロフィール遷移率(アクション率)の向上
➂店舗ページでのCVRの向上
(GBP経由でのCVを図式化。弊社作成)
同社ではこれまで➀と➁に注力し、成果を残してきた。今後はこれまで手を付けてこなかった店舗ページのCVR改善を行うことで、最終送客数(CV)を増やしていくつもりだ。
そのために導入したのが、ヒートマップ分析&UIUX改善「ミエルカヒートマップ」だ。「店舗ページのどこがクリックされているのか」「どこか熟読されているか」などを分析し、CVR最大化に取り組むことができる。(※1URLは無料で解析できるため、ゼロ円での導入も可能)
そして同社には予約数だけでない目標もある。
- 「まだまだストレッチの重要性や大切さについて、多くの人に知られてはいません。どうやって興味を持ってもらうか?それを手助けしてくれるのが、Webマーケティング、特にローカルSEO施策やGBP運用だと考えています。店舗ページのリニューアルなども予定しているので、引き続きご支援に期待しています。」(影山氏)
Faber Companyでは、同社のその想いを、Webマーケティングの力でサポートしていく。
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株式会社nobitel
「カラダ柔軟 ココロ柔軟 Stretch Well」をテーマに新たな健康習慣を植え付けるミッションと向き合い各サービスを展開している。業界トップシェアを誇るストレッチ専門店「Dr.stretch」をはじめ、たった30分の気軽なボディメイクが24時間いつでも通えるストレッチティラピス専門店「WECLE」、国内最大級のテニス情報サイト「tenisu365」、世界自然遺産の奄美大島にあるウェルネスリゾート「THE SCENE」などを運営。