Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、店舗の住所・営業時間・電話番号といった基本的な情報や、商品やサービスに関する写真や動画を含んだコンテンツ、利用者からのクチコミなど、店舗が発信したい情報を表示させることができるサービスです。

Google検索で「地域名+商品名・サービス名」を検索する見込み客に向けてコンテンツを発信していくことで、店舗の集客力を強化することができます。

本記事では、集客を目的としたGoogleビジネスプロフィールを利用するメリット、集客のコツ、施策時の注意点などについて解説していきます。

集客におけるGoogleビジネスプロフィールの強み

集客をする上でのGoogleビジネスプロフィールの強みは、

  • 注目が集まるGoogleビジネスプロフィール
  • 24時間以内にローカル検索をするユーザーの多くが来店
  • 自分たちに合ったGoogleビジネスプロフィールの運用方法

以上の3点です。

それぞれについて説明していきます。

注目が集まるGoogleビジネスプロフィール

Googleビジネスプロフィールが注目される要因として、次の2つが重要になってきます。

  • ローカライズされた検索機能
  • SNS化が進んだGoogleビジネスプロフィール

これらによって、Googleビジネスプロフィールが店舗ビジネス向けのマーケティングツールとしての魅力を高めているといえるでしょう。

ローカライズされた検索機能

検索機能が地域に特化したことを「ローカライズ」と言いますが、Google検索を利用するユーザーが現在いる地域に合わせて検索結果が変化するようになりました。

スマートフォンやパソコンのある位置情報を基準に、検索する内容が変化することで自然な形でユーザーに地域にある商品やサービスの利用を促します。

SNS化が進んだGoogleビジネスプロフィール

Google検索で表示される検索結果の右側に表示されるものを、ナレッジパネルと言いますが、これはSNSのような機能を備えています。

写真や動画を掲載することで、ユーザーは店舗を利用する時のイメージをしやすくなります。

また、店舗やサービスを利用した人のクチコミをベースに店舗側から返信もできるので、SNS的な要素が強くなったと言えるでしょう。

24時間以内にローカル検索をするユーザーの多くが来店

地域名とサービス名を組み合わせて検索することで、ユーザーはその地域にあるサービスの情報にアクセスすることができます。このような検索をローカル検索と言いますが、ローカル検索を行うユーザーはスマートフォンを使って検索することが多く、なおかつ、地名の近くにいて、多くの人が24時間以内に店舗に訪問するというデータもあります。

Googleビジネスプロフィールを積極的に活用している店舗もそうでない店舗も、ローカル検索で表示されることがありますが、アカウントを作成しているだけではお客様の目に止まる可能性は低いでしょう。

Googleビジネスプロフィールの所在地や電話番号といった基本情報だけでなく、お客様から書き込まれたクチコミへの返信や店舗側からの写真や動画の投稿など、お客様の興味関心につながるコンテンツを発信・更新することで集客力を強化していきましょう。

自分たちに合ったGoogleビジネスプロフィールの運用方法

Googleビジネスプロフィールは無料で使えて、地域に特化しているので飲食店や美容室などの店舗ビジネスの集客に対して効果が期待できます。

しかし、大切なのは情報更新を続けることにあります。新しいキャンペーンや新サービス、新商品など顧客目線で必要な情報を更新することが重要です。また、利用したことがあるお客様からのクチコミは多くの人が参考にします。

Googleビジネスプロフィールのアカウントを開設しただけで、せっかく無料で使える集客に向いている投稿機能などを使わないのはもったいないです。写真や動画、キャンペーンのバナーなど定期的に情報を更新するなど、運用体制も整えていきましょう。

Googleビジネスプロフィールで集客施策を行うメリット

Googleビジネスプロフィールを利用した集客施策には、次のようなメリットがあります。

  • 無料で集客施策を行うことができる
  • Google検索ユーザーに直接アプローチできる
  • キャンペーンやイベントの告知ができる
  • 集客施策のためのデータの分析が可能

それぞれについて説明していきます。

無料での集客施策が可能

Googleビジネスプロフィールは、登録から基本的な機能まで無料で利用することができます。

無料で利用できる機能には、基本情報の掲載や写真の追加、クチコミ機能、キャンペーン情報などを発信できる投稿機能などがあります。そのため、これらの機能をうまく活用すれば、担当者の人件費やコンテンツの作成などに、費用をあまりかけることなく集客を行うことができます。

また、無料の機能に加えてGoogle広告や店内をバーチャル体験できる360°インドアビューなどの有料機能もありますが、無料の機能だけでも基本的な集客施策を充分に行うことができます。

Google検索ユーザーに直接アプローチできる

Google検索を利用するユーザーに直接アプローチできることもメリットの1つです。

Googleビジネスプロフィールの店舗情報は、ユーザーが「サービス名×エリア」などのキーワードで検索をした際に、検索結果のローカルパックと呼ばれる場所に表示されます。

ローカルパックとは、検索結果ページの上部に表示される店舗情報のリストのことで、一般の検索結果よりも上に表示されるのでアクセスされやすいです。(上位3位に入ることが大切)

また、Googleビジネスプロフィールに情報を充実させ、ユーザーのクチコミなどの対策を行うことで、ローカルパックの中で表示されやすくなります。

ローカルパックの中に表示されることで、Google検索を利用するユーザーに直接アプローチができるので、効果的な集客を行うことができます。

キャンペーンやイベントの告知ができる

投稿機能を用いてキャンペーンやイベントの告知をすることができます。

投稿の内容はナレッジパネルに1週間掲載され、1週間経過後も過去投稿一覧で見れるようになっています。投稿機能を利用して最新情報をこまめに更新したり、お店のイメージがわかる写真や動画などの投稿を行うことで、ユーザーの興味関心を引くことができます。

集客施策のためのデータ分析が可能

検索数・閲覧数・クリック数などのインサイト情報を取得することができます。

このインサイト情報は、店舗の認知度や集客の状況を把握し、集客に向けて施策を立てるためのデータ分析に活用することができます。

また、実際に行ったGoogleビジネスプロフィールの施策の効果があったかどうかを検証することができます。

インサイト情報を有効に活用することで、より効果的な集客施策が可能になるでしょう。

Googleビジネスプロフィールで集客を行うコツ

Googleビジネスプロフィールを利用した集客を行うコツについて、次のようなポイントがあります。

  • 正確な情報の記載
  • 定期的な情報の更新
  • クチコミ対策
  • 店舗のイメージがわかりやすい画像や動画の投稿
  • Googleビジネスプロフィールと自社HPの関連付け
  • 自社HPの構造化マークアップ
  • 関連自社サイトのSEO対策

それぞれ説明していきます。

正確な情報の記載

ビジネスの基本ですが、Googleビジネスプロフィール上に正確な情報が掲載されているかを確認しましょう。

Googleで検索をする見込み客は、Googleビジネスプロフィールを見て電話をかけたり、営業時間を確認します。せっかく足を運んでいただいたのに、サービスを利用できなかったという事態を避けるためにも、臨時休業や定休日の情報などはきちんと更新しておきましょう。

また、事業所の所在地や電話番号が、正確であることもしっかりと確認しましょう。

定期的な情報の更新

ユーザー的な観点からも最新の情報を定期的に更新することは、集客施策において重要です。

定期的な情報の更新は、Googleからの評価にも繋がり、見込み客となる人が「地域名」と「サービス・商品名」を検索した時に上位に表示されやすくなります。

Google検索での結果が上位に表示されると、検索した見込み客はあなたの店舗を認知して、興味関心を持つ可能性が高いでしょう。

クチコミ対策

店舗を実際に利用したユーザーのクチコミ対策を行うことは、集客のために極めて重要です。

クチコミの数を増やすことでGoogle側から重要コンテンツと見なされるため、検索結果で上位表示されやすくなります。またクチコミの数が多いことで、プロフィールを見たユーザーが店舗を利用してくれる可能性も高まります。

クチコミは自然と増えるものではないため、クチコミを増やすためにはお客さんに投稿を依頼するなど、クチコミ対策を行う必要があります。ただし自作自演でクチコミをしていると、お客様からの信頼を失う可能性もあるので注意しましょう。

クチコミ対策の具体的な方法や注意点に関しては、以下の記事で詳しく解説を行っていますので、合わせてご覧ください。

Googleビジネスプロフィール(旧:マイビジネス)のクチコミ対策は何をすべき?良いクチコミの集め方、悪いクチコミへの対応についても徹底解説

店舗のイメージがわかりやすい画像や動画の投稿

店舗のイメージ写真や実際の商品の画像、また動画などのコンテンツを投稿することで、利用したいと考えるユーザーに訴求することができます。

居酒屋や飲食店の料理の画像、スポーツジムの器具の写真や実際にトレーナーと顧客が利用している動画など、リアルなコンテンツがあることで、ユーザーが「イメージと違った」と思う機会を減らすことができます。

ユーザーが店舗や商品、サービスのイメージをしやすい画像や動画の投稿をしていきましょう。

Googleビジネスプロフィールと自社HPの関連付け

Googleビジネスプロフィールに自社HPのURLを登録し、自社HPにGoogleビジネスプロフィールを掲載して関連付けすることは、集客につながります。

自社HPからGoogleビジネスプロフィールへのアクセスにつながり、Googleからの評価が上がる可能性があります。特に「Googleマップの共有リンク」と「Googleビジネスプロフィールの地図情報」を自社HPの企業情報のページに掲載するとよいでしょう。

自社HPの構造化マークアップ

少しテクニカルな話になりますが、自社HPの構造化マークアップをすることでGoogle検索の結果、上位に表示されやすくなると言われています。

構造化マークアップとは、検索エンジン(GoogleやYahoo!など)がwebページの内容をわかりやすく理解できるように意味付けすることです。自社HPを構造化することで、HPの内容が「どのような情報を持っているか」を検索エンジンが理解しやすくなり、検索結果で上位に表示されやすくなります。

関連自社サイトのSEO対策

自社HPのSEO対策をすることで、Googleビジネスプロフィールが上位表示されやすくなります。またGoogleビジネスプロフィールは、自社HPの検索結果の順位も影響すると言われています。

自社HPの情報と、Googleビジネスプロフィールの情報の関連と検索されたキーワードが表示されます。ユーザーが自社を探すときに検索するキーワードと、関連性のあるコンテンツを投稿することで、自社HPとGoogleビジネスプロフィールとの関連性を高めていきましょう。

SEO対策に関しては以下の記事で詳しく解説を行っていますので、合わせてご覧ください。

MEO対策とSEO対策の違いは?初心者にもわかりやすく解説!

Googleビジネスプロフィールで集客施策を行う際の注意点

Googleビジネスプロフィールを利用し集客施策を行う上での注意点について、次の3点があります。

  • 競合が多い場合は情報が埋もれる可能性がある
  • ネガティブなクチコミがついてしまう場合がある
  • 運用のために時間がかかる

それぞれについて説明していきます。

競合が多い場合は情報が埋もれる可能性がある

Googleビジネスプロフィールは無料で利用できるので、今や多くの店舗や事業者が利用しています。そのためGoogle検索の結果で、他店舗の方が自店舗よりも上位に表示されてしまうかもしれません。

もし競合の情報が上位にあり続ける場合、自店舗の情報が埋もれてしまうこともあり、期待できる効果を得られないかもしれません。

Googleビジネスプロフィールのコンテンツを更新し続け、顧客へのリーチが増えることで、検索結果で自店舗が上位表示されるような施策を練る必要性も考えられます。

ネガティブなクチコミがついてしまう場合がある

ユーザーからのクチコミも全てが良いものとは限りません。中には、悪いクチコミを書くユーザーもいるでしょう。

嘘や誹謗中傷、違法な内容を含む悪いクチコミは削除申請をして消すことができますが、判断を行うのはGoogleなので100%削除できるわけではありません。

  運用のために時間がかかる

  Googleビジネスプロフィールは無料で利用ができますが、写真や動画の更新など、コンテンツ自体の作成やアップロード作業など、運用していくのに時間がかかります。

ここまで解説してきた通り、クチコミへの返信やキャンペーン情報の更新などを運用していくには、開店前や閉店後の店舗運営のオペレーションに組み込むか、別に担当者を用意すると良いでしょう。

まとめ

この記事では、集客を目的としたGoogleビジネスプロフィールを利用するメリット、集客のコツ、施策時の注意点などについて解説してきました。

Googleビジネスプロフィールを活用した集客はアカウントを開設するだけでなく、コンテンツの投稿を継続する必要があります。また施策に関係するデータを元に、コンテンツや投稿を改善していくことが重要です。

集客効果を高めるためにも、しっかりとGoogleビジネスプロフィールを活用・運用していきましょう。