MEO対策は、店舗型ビジネスのWEBマーケティング施策の中でも重要なものの1つです。

MEO対策を効率的に行い、その対策の効果測定をすることができる「MEOツール」と呼ばれるものがあります。イメージしやすいものだと「Google口コミ」の投稿を促すツールやinstagramやTwitterなど他SNSへの投稿を連携させることでGoogleビジネスプロフィール(GBP)に自動投稿するツールなどがあります。

店舗事業や地域に根ざした複数の拠点のMEO対策を既に行っている、または、これからMEO対策を行うかを検討している方に向けて

  • MEOツールを導入することで出来ること
  • MEOツール導入のメリット/デメリット
  • MEOツールの選び方

などについて解説していきます。

そもそもMEOツールとは?

MEOツールは、Googleマップなどの地図エンジン検索から店舗情報へのアクセスを解析することができるツールです。

具体的には、

  • アクセス数
  • 各キーワード別のマップ順位

など、MEO対策の効果測定や検索後のユーザー推移などを分析することができます。

MEO対策は、「マップ順位のチェック」「GBPの最適化」「口コミ投稿を促す施策」などやるべきことが多く、全て自力でやろうとすると、運用工数が多くなり多大な負担がかかります。

しかし、MEO対策を外注すると運用工数が削減でき現場の負担が軽くなるというメリットがありますが、その分外注費がかかってしまったり、社内にMEOのノウハウが溜まりにくいというデメリットがあります。

そこで、MEOツールを導入することで、MEO対策の内製化ができ、効率的にMEO対策を行うことができるようになります。

MEO対策とSEO対策の違いについては以下の記事もご参照いただけますと幸いです。

MEO対策とSEO対策の違いは?初心者にもわかりやすく解説!

MEOツール導入で出来ること

MEOツールを導入することで、具体的にどんなことが出来るようになるのか解説していきます。

  • 自社のマップ順位状況の把握
  • 競合店舗の検索ワードや順位計測
  • 社内レポート業務の効率化

自社の順位状況の把握

自社のGBPに訪れるユーザーが検索しているキーワードやその順位、インサイトデータを自動で算出できるので、改善が必要なキーワードや施策後の施策効果計測が可能となります。 

また、住所を指定した検索順位や営業時間を指定した検索順位の取得も可能なツールもあります。

これまで毎回手打ちで確認していた検索ワードの順位集計が自動化出来るので業務負担は大幅に減るでしょう。

競合店舗の検索ワードや順位計測

MEOツールには自社だけでなく、競合の順位計測が可能なものもあります。

具体的には日付・時間別、キーワード別で他店舗の検索順位状況を一覧表示することができます。

競合店舗のマップ順位を毎日データ収集し、競合との差分を知ることができます。

競合差分の分析から、競合よりも魅力的なキャンペーンを実施したり、店舗のメニュー開発をしたり、さまざまな施策にいかすことが可能になります。

社内レポート業務の効率化

数店舗だと対応できるかもしれませんが、複数の地域でチェーン展開している企業の中で、所有する店舗が多いところは、店舗情報の分析に多くの時間が費やされます。

MEOツールを導入することで、全店舗の情報を集計し、そのデータを分析することができるようになります。また、ツールによってはクラウド上にデータを自動で共有するといったMEOツールもあります。さらには、ツールから得た情報を分析した結果を記録するツールもあります。

これらのツールは社内レポート業務の効率化に大きく寄与してくれるでしょう。

MEOツールの導入メリット

MEOツールを導入することのメリットについて具体的に見ていきましょう。ここでは、 その効果について以下の4点を説明していきます。

  • 口コミ/GBPの最適化
  • 順位計測の効率化
  • 複数の店舗運用の効率化
  • ユーザーのページ遷移から興味関心の推測が可能

口コミ/GBPの最適化 

MEO対策で重要なことは、自社が狙いたいキーワードが検索された時に、Googleマップの検索上位に表示されることです。

一般的に、ユーザーは検索結果の上位に表示された店舗から順に気になる店舗をクリックします。

  • 良い口コミ/悪い口コミ
  • それに対する店舗側の回答
  • 店舗の写真(美味しそうな料理、内観や外観など)

など確認し、その店舗に興味を持ってくれればそのまま来店につながることもあります。

ここで、さらに重要となるのがGBPの最適化です。

実際に店舗まで足を運んでもらったお客様や検索ユーザーとGoogleに評価されるGBPを作成することで、より多くのユーザーにあなたのお店の良さが届くでしょう。

順位計測の効率化

MEOの基本であるマップ順位計測を効率的に行うことができます。

マップ順位はどこで調べるかによって順位が変化します。

基本的な考え方は、検索した場所から近いお店が優先的に検索上位に表示されます。

そのため、お店の中でマップ順位を調べると自分のお店が1位に表示されやすくなります。

しかし、実際にはお客様はお店から離れた場所で検索しているはずなので、お店から離れた場所でマップ順位を確かめる必要があります。

いちいち順位計測する場所を変えてマップ順位を見るのは手間のかかる作業です。

当社で提供しているローカルミエルカの場合、お店から離れた複数の箇所でマップ順位を取得するため、マップ順位の確認作業時間を大幅に短縮することができます。

当社のオフィス近辺で「SEO会社」と調べたときの弊社マップ順位

複数の店舗運用の効率化

 MEOツール導入により複数の店舗などのGBP運用の効率化という効果があります。

複数店舗を運営している場合、管理する店舗数が多くなればなるほどMEO対策の運用工数は大きくなり、GBPの管理は煩雑になります。手作業で管理をすると時間がかかったり、ヒューマンエラーが発生するリスクも生まれます。

MEOツールを利用すると、店舗数が多い場合でも、情報管理や情報編集・配信を一括で行え、各店舗のデータの比較も行うことができます。その結果、MEO対策運用工数を大幅に削減でき、効率的にGBPの運用を行えるようになります。

株式会社キタムラ様事例。2~3時かんかかっていた店舗情報更新業務が1分に短縮。

ユーザーのページ遷移から興味関心の推測が可能

MEOツールを導入することでユーザーの興味関心を把握することができます。

MEOツールでは、ユーザーのGBP上の閲覧履歴を把握することができ、ユーザーの動きから興味関心を推測することも可能です。

例えば、GBPに訪問した後に、

  • 基本情報を閲覧
  • イベント情報ページを閲覧
  • 口コミを閲覧

などの情報がわかり、ユーザーがどのような情報に興味関心を持っているかを仮説立てすることもできるでしょう。

MEOツールの導入デメリット

MEOツールを導入にはもちろんデメリットも存在します。

ここでは、以下のデメリットについて説明していきます。

  • 月額コストがかかる
  • MEOツールの導入=すぐ効果が出るわけではない
  • 効果的な施策の検討の必要性

月額コストがかかる

MEOツールの導入にはコストが発生します。

MEOツールの中には、無料で利用できるものもありますが、無料のツールにはMEO対策を進めるために必要な機能が十分に備わっていない場合があります。

そのため、MEOツールを利用する場合「有料ツール」を利用することをオススメします。(多くのツールは「無料トライアル期間」を設けているので積極的に使ってみると良いでしょう)

この時、必要な機能は何かを明確にし、それにあった予算を組むことが大切です。

MEOツールの導入=すぐ効果が出るわけではない

MEOツールを導入したからといって、早く効果が得られる訳では無いということには注意が必要です。

そもそも、MEOツールの役割はデータ管理・分析に用いるものになります。

確かにMEO対策の効率化や改善策の示唆には寄与しますが、MEOツールを導入したからといって、即日で効果が発揮されるものではありません。

MEO対策はSEO対策と比較すると短期間で成果がでますが、それでも成果が出るまでに少なくとも1ヶ月程度はかかります。

したがって、MEOツールを導入したにも関わらず効果が現れないからといってツール利用をすぐにやめるのではなく、1~3ヶ月程根気強くMEO対策を継続しましょう。

MEOツールを選ぶ際のポイント

MEOツールを「なんとなく」で選んでしまうと、自社の目的に合わないツールを導入して、コストだけ無駄にかかるリスクもあります。

そうならないよう、MEOツールを選ぶ際の比較ポイントについて説明していきます。

具体的には、以下の観点で比較し、ツール選びしましょう。

  • 自社の目的に合った機能が備わっているか
  • 登録できるキーワードの数はどのくらいか
  • 連携できるツール/SNSの種類は何か
  • サポート体制はどうか

自社の目的に合った機能が備わっているか

MEOツールを選ぶ際に最も大切なのは、「自社の目的に合った機能が備わっているか」です。

例えば、

  • データ分析に出来る
  • 運用の自動化が出来る

など、目的に合った機能を持つものを選びましょう。

データ分析が目的であれば、「自社の検索順位の推移」「競合の検索ワードと順位」「店舗横断のパフォーマンス確認」が出来るのはmust条件になるでしょう。

また、運用の自動化を行いたい場合「口コミ依頼や返信」「Googleビジネスプロフィールの管理」「予約投稿」などの機能を備えたツールが適しており、日々のMEO対策のコスト削減が可能になります。

さらに、多くの店舗を展開している場合は店舗ごとに管理すると非常に手間がかかります。

そのため、複数の店舗情報を一括で編集できる機能を持ち、多拠点の管理が得意なツールを選ぶことにより、複数店舗のMEO対策の管理をスムーズに行えるようになります。

 登録できるキーワードの数はどのくらいか

MEOツールを選ぶ際は、「できるだけ多くのキーワードを登録できるツール」を選ぶこともポイントになります。

キーワードを登録する際には「上野+居酒屋」「新宿+イタリアン」というように地名+業種のような形で設定します。

しかし、単に「居酒屋」と検索されるだけでなく、「お酒」「刺身」「焼き鳥」などのメニュー名や、「お洒落」「静か」などの店の雰囲気などがキーワードとして検索される場合が多いです。

多岐に渡る検索キーワードに対応できるようにするために、最低でも1店舗につき5個以上のキーワードが登録できるMEOツールを選ぶことをおすすめします。

連携できるツール/SNSの種類は何か

MEOツールを選ぶ際はGoogleビジネスプロフィールと連携できるツール・SNSの種類がどれだけあるかもポイントになります。

MEOツールには、InstagramやTwitterなどのSNSと連携できるものがあり、SNSを連携することで、SNSに投稿した内容をGBPに反映することができます。そのため、検索したユーザーに対して常に最新の情報を提供することが可能になります。

したがって、店舗公式SNSを運用しているまたは、将来的に運用をしようと考えている場合は運用するSNSとの連携ができるMEOツールを選ぶと良いでしょう。

飲食店やアパレル事業者は、写真イメージが非常に重要のため、Instagramとの連携機能は必須です。

MEOツール提供側のサポート体制

ツールの導入や運用に対するサポートが十分に提供されるかという点も事前に確認しておきましょう。

MEOツールには様々な機能が実装されているため、MEO対策をあまり行った経験が無い方は、ツールの使い方が分からなかったり、データの分析をどのように行っていけば良いかなど、分からないことに直面することが多くあります。

その際に、ツールベンダーから使い方や効果的な運用方法などを手厚く迅速に受けることができれば、MEO初心者でも安心して活用できるでしょう。

また、サポート体制も様々あり、チャットやメールなどが中心のツールや電話でのサポートも受けられるツールがあります。

ご自身のスキルに応じたサポート体制が提供されるツールを選択しましょう。

【改めて整理】MEOツールを活用する場面・効果・メリット・デメリット・選ぶ際のポイント

MEOツール導入で出来ること
  • 自社の順位状況の把握
  • 競合店舗の検索ワードや順位計測
  • 社内レポート業務の効率化
MEOツールを導入するメリット
  • 口コミ/Googleビジネスプロフィールの最適化
  • 日次の順位計測の効率化
  • 複数の店舗運用の効率化
  • ユーザーのページ遷移から興味関心の推測が可能
MEOツールを導入するデメリット
  • 月額コストがかかる
  • MEOツールの導入=すぐ効果が出るわけではない
  • 効果的な施策の検討の必要性
MEOツールを選ぶ際のポイント
  • 自社の目的に合った機能が備わっているか
  • 登録できるキーワードの数はどのくらいか
  • 連携できるツール/SNSの種類は何か
  • サポート体制はどうか

MEOツール3つのタイプ

MEOツールには大きく

  1. 順位計測の効率化タイプ
  2. 口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  3. 複数店舗のGBP管理効率化タイプ

の3つのタイプがあり、ツール導入の目的や費用感に合わせて選ぶことが大切です。

①順位計測の効率化タイプ

基本的な順位計測機能をメインに活用し、改善策などは自分で導き出せる方はこちらのタイプで十分でしょう。

自社のキーワードごとに表示順位を計測してグラフ化したり、他社のメインキーワード順位の推移を追うことも可能です。

基本的にこのタイプのツールは月額料金も安く使えるので、まずこちらからスタートしてみるのも良いでしょう。

②口コミ対策やGBPの最適化タイプ

ユーザーへの口コミ依頼や返信の管理、GBPの一括管理や編集、予約投稿などの機能に強みを持つタイプのツールです。

「口コミ収集・返信」「GBPの情報最適化」「最新情報の更新」などはMEO順位上昇のために非常に効果的なので、しっかりと腰を据えてMEO対策していきたい場合はこちらのタイプがおすすめです。

③複数店舗のGBP管理効率化タイプ

数十店舗以上のチェーン展開をしている場合、こちらのタイプのツールがおすすめです。

店舗数が増えると、複数店舗のGBPの管理・運用ができた方が圧倒的に工数削減になります。

複数店舗の情報の一括編集機能、口コミ管理やGBPへの自動投稿なども一元管理が可能です。

また、各店舗のインサイトデータを横断で見ることで、各店舗の良し悪しの違い、施策結果の違いなどの比較が可能になります。

【2023年最新】MEOツール10選

ツール ツールタイプ 特徴 最安料金
ローカルミエルカ

(株式会社Faber Company)

順位計測の効率化タイプ
  1. 検索順位計測(3キーワードまで無料)
  2. 複数店舗のGBPの一括データ更新
  3. 競合サイトの検索順位表示が可能
無料
MEOチェキ

(株式会社トライハッチ)

口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  1. 順位計測(競合含む)
  2. 検索結果画面を画像キャプチャ
  3. インサイトデータ確認(過去2年分)
  4. 予約投稿機能
3,278円/月
Gyro-n

(株式会社ユニヴァ・ジャイロン)

口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  1. MEO順位計測からGBPの一括管理まで対応
  2. GBP連携によるインサイト分析や自動レポーティング機能
  3. 複数店舗の一括管理にも対応可能で、一括予約投稿や一括情報更新機能
1店舗あたり1,500円/月
マップ職人

(株式会社フリースクエア)

口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  1. 複数のGBPアカウントの一括管理、最適化に強み
  2. GBPをグルーピングして一括投稿、基本情報の一括変更、順位、インサイト、口コミ状況など各種データの一括CSVダウンロードなど、管理業務の効率化
  3. QRコードやSMSでの口コミ促進機能
1店舗あたり2,200円/月
Canly

(株式会社カンリー)

口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  1. 1つの管理画面で全店舗の店舗情報や口コミを一括管理・分析・改善
  2. 口コミの一元管理やテンプレートを活用した口コミ返信
  3. 店舗情報・口コミ管理に必要な機能が網羅的
問い合わせ
口コミコム

(株式会社mov)

口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  1. 複数サイトのGBP店舗情報を一括管理
  2. 店舗の情報を正しく管理し、店舗情報の毀損リスクを回避
  3. 競合店舗を含めた口コミのAI分析やセール・キャンペーンの告知、クーポンの配布
問い合わせ
検索ドーンGYAX

(ケイビーカンパニー株式会社)

口コミ対策やGBPの最適化タイプ
  1. オーガニック検索やSNSからの集客も増加させる店舗情報管理
  2. 150以上の検索エンジンやSNS、アプリなどに店舗情報を一括配信可能
  3. コンバージョンの最適化を目指した「見つかりやすい」デザインの店舗ページを簡単に作成する機能
初期費用100,000円

12,800円/月

MEO Dash!

(GMO TECH株式会社)

順位計測の効率化タイプ
  1. 検索エンジンのアルゴリズム解析・検索経由での集客⽀援に関する⾼度なナレッジによる独自の上位表示施策
  2. 日々のキーワード別順位やGoogleインサイト情報をチェック
  3. GBPの情報や写真、クチコミも一括管理できるので、運用作業の効率アップ
問い合わせ
MEOチェックツール

(株式会社プロモスト)

順位計測の効率化タイプ
  1. 特許取得済みの技術により指定した地域とキーワードによってMEOの順位を毎日自動でチェック
  2. チャートやカレンダー形式での順位表示機能
  3. GBPのインサイトデータを可視化するレポート機能
月額35,000円/6キーワード
Uberall

(株式会社リカバリー)

複数店舗のGBP管理効率化タイプ
  1. GBPに加えて、Facebook、Instagram、Uber、トリップアドバイザーなど125サイトに対応
  2. グローバルに店舗展開している企業におすすめ
  3. 口コミ投稿時の承認フロー、改ざん防止機能などの基本機能や上位表示率分析・ポジネガ分析・同一カテゴリー比較などの競合との比較分析機能も充実
問い合わせ

まとめ

本記事では、MEO対策を効率化するMEOツールについて解説してきました。

MEOツールを活用し、WEBマーケティング施策を効果的・効率的にすることで、他の施策などに時間を割けるようになり生産性の向上が期待できます。

SEO対策についてより深く理解したい方はこちらの記事もご参照いただけますと幸いです。

⇒(※記事内容の差し替え、記事の締め方については適宜ご変更ください。)