【徹底解説】Voice of the Customer(お客様の声)とはなんなのか

お客様の声に耳を傾け、お客様が抱いている企業への印象をしっかりと理解することは、高い顧客満足を得るベースを形作るために大切なことです。 
Voice of the Customerプログラムは、こうした声をまとめ、そのプロセスからお客様をよりよく理解するのに役立てることができます。 

肯定的であれ否定的であれ、お客様が企業を判断するときの視点を真に理解しておくことが企業には不可欠です。 
結局のところ、ビジネス指標が表すのは、その実態の一部に過ぎません。
お客様の気持ちや意見は、なぜあその企業を選んだのかという重要な思考を読み取ることができるものなのです。
 

ターゲット層が何を求めているのかを知ることで、企業のファンを獲得するためのしっかりとした基盤を作るのに役立つようなサービスを提供できるようになります。

今回は、Voice of the Customerとは何か、Voice of the Customerを活用してお客様の気持ちへの理解を一段と深め、顧客体験を向上させるにはどうすればよいかをご紹介していきます。

Voice of the Customerとは

VoCVoice of the Customer)とは、お客様の製品やサービスに対する体験や期待に関するお客様の声を表す言葉です。 

VoCの正確な定義は、1993年にGriffin氏とHauser氏が共同で発表した論文に端を発しており、「顧客自身の言葉で表現された顧客の欲求とニーズの完璧な融合であり、製品やサービスについて考え、使用する方法をまとめたもので、顧客が重要性と性能の両方の観点から優先順位をつけたものである」と定義されています。 

VoCは最初、製品開発の改善のために使われていましたが、現在ではあらゆるタイプの顧客市場調査に用いられています。 
VoCには通常、定性調査と定量調査の両方の手法が含まれ、お客様が製品、サービス、企業に対してどのように考えているのか、その核心に迫ることを目的としています。

お客様の声が重要なのはなぜか

ロイヤルカスタマーを維持するためのヒントは、必ずしも事業内容や価格とは限りません。顧客がその企業から連想する体験が重要なのです。
94%のお客様が、「非常に良い」CXを体験した企業から購入する可能性があると答えています。
高水準の顧客体験を提供することは、競合他社との差別化を図る方法でのひとつです。
実際に、現在では
3分の2以上の企業が、顧客体験を重視した上で競争しています。 

国際的なマーケティング会社Aberdeen Groupが行った「The Business Value of Building a Best-in-Class VoC Program(お客様の声のための最高のプログラムが与える企業への影響)」という調査によると、顧客フィードバックプログラムに投資している企業は、顧客維持率や従業員のエンゲージメントが非常に高く、顧客サービスにかける費用も少なく済んでいることがわかりました。

顧客維持率 従業員のエンゲージメント 顧客サービスにかける費用

お客様に優れたCXを提供するためには、まず、お客様のビジネスに対する期待や体験を知る必要があります。
顧客体験とはどんなもので、なぜ重要なのかについて、詳しくご紹介していきましょう。 

VoCでは、お客様とそのニーズをよりよく理解することができ、その結果、顧客体験を向上させることができます。 
お客様のニーズに優先順位をつけることで、結果的に、サービス提供に関するより良い判断を下すことにつながり、企業に対する信頼度の高い重要なお客様を確保することにもつながります。

VoCが企業に与える影響

お客様が自分のビジネスに対してどのような印象を抱いているかを知らなければ、顧客体験を向上させることはできません。 
VoCを取得することで、カスタマージャーニーのすべての段階で顧客との信頼関係を向上させ、顧客体験を向上させることができます。 

役に立つVoCの市場調査方法をご紹介しましょう。

  • ・潜在的な問題を早期に発見する
  • ・お客様が本当に望んでいるものを提供する
  • ・新たなアイデアを検討し発売する
  • ・顧客のニーズに合わせて製品やサービスを変更する
  • ・お客様の定着率向上させる

お客様の声をどのように獲得するか

VoC戦略を成功させるためには、お客様への効果的なアプローチが不可欠です。 
よく練られた戦略は、お客様の好み、課題、クレームなどを理解するためのヒントを得られる結果なります。 
方法を選択する前に、まずプログラムの全体的な質問と目的を明確にしましょう。 
目的も定めず情報を収集しても、その情報をどのように使って事業全体を改善していけばいいのかわからなくなってしまいます。

それでは、戦略を練る際の目的や質問の例を紹介していきます。

【目的】 

  • ジム会員の解約数が前期に比べて今期の方が多い理由を明らかにしたい。
  • ・都心の飲食店と海辺の飲食店では、顧客満足度が違う理由を知りたい。
  • ・店舗によって特定の同一商品の購入数が違う理由を知りたい。

【質問】

  • ・新しい宅配サービスについての感想をお聞かせください
  • ・Zoomでの法律相談会についての感想をお聞かせください
  • ・自宅でオンライン・セラピーを行うことについての意見をお聞かせください 

目的と質問を明確にしたら、データを収集するのに適したVoCの手法を見つけられるでしょう。 

VoCを獲得するための6つの方法

新規顧客獲得時と既存顧客の維持にかかる正確なコストについては、様々な議論があります。
昔から言われているのは、新規顧客獲得には既存顧客の維持に比べて
5倍のコストがかかるということです。  
すべての企業に共通するような明確なルールはありませんが、お客様の期待に応えることがロイヤルカスタマーを築くための鍵となるのは間違いありません。
VoCを効果的に獲得することは、既存の顧客ベースとその独自のニーズをより深く理解するための方法のひとつとして活用できるでしょう。 

1.オンライン顧客調査

オンライン調査を実施することは、お客様を理解したり、お客様が直面している問題を理解したりするための効果的な方法です。 
信頼できる率直な答えを得るためには、適切な質問を用意し、適切なプラットフォームを使用することが不可欠です。 

顧客調査では、自由な回答を得られるオープンクエスチョンと、「はい」か「いいえ」で回答できるクローズドクエスチョンを組み合わせるといいでしょう。
最大の記入率かつ最小の脱落率にするために質問の長さは
4つ以下が好ましいです。 

企業へのアンケートやフィードバックフォームに記入する際、あなたはいくつの質問に答えたいと思いますか?

目標や顧客体験の内容ついて、具体的にどのような情報を知りたいのかを考えておいてください。 

アンケート1

2.お客様に直接話を聞く

直接お客様に話を聞くことは、直接会うことができる場合でも、リモートでも、率直でより個人的な情報を引き出すことができる素晴らしい方法です。 
この方法は、お客さまの声のトーンやボディランゲージからも情報を得られるという利点があります。 
このような直接話を聞く方法は、その他のVoC測定方法に比べてコストはかかりますが、お客様との信頼関係を築くためには最適な方法でしょう。 

3.ソーシャルメディア

ソーシャルメディアでは、お客様と企業が双方向のやりとりができる可能性があります。FacebookTwitterInstagramLinkedInなどのプラットフォームで、お客様があなたのビジネスについて交わしているであろう会話に簡単に参加することができます。 

率直なフィードバックを収集し、顧客の傾向を調べるには、簡単で効果的な方法ですが、この方法で得た情報をCX戦略形成ために使用しているツールに落とし込むのは難しいことが多いでしょう。 

4.カスタマーレビュー

肯定的でも否定的でもレビューは、お客様が何を求めているのかを見極めるのに役立ちます。オンラインレビューからは、カスタマーサービスの向上や、製品価格の値下げなどの課題点を知るのに役立ちます。 

レビューは以下のようなレビューサイトに散らばっているでしょう。

  • ・Google
  • ・Facebook
  • ・Yelp
  • ・TripAdvisor

他にも業界専門サイトのカスタマーレビューもあるでしょう。 

  • Zillow – 不動産レビュー
  • Healthgrades – ドクターレビュー
  • Avvo – 弁護士レビュー

例えば、Zillowに掲載されているカスタマーレビューでは、顧客が満足した体験の要素を絞り込むのに最適なものです。

zillow

こうしたレビューは、顧客体験を向上させ、改善点を把握する上で非常に重要です。 

5.ネットプロモータースコア (NPS)

ネット・プロモーター・スコアは、顧客ロイヤリティを測定するための迅速かつ効果的な方法として使用されています。 

1-10段階で答えられる以下の質問に回答してもらいましょう。
「友人や同僚に勧めたいと思いますか」

この質問に対する回答を集めれば、顧客の企業に対する信頼度を評価することができます。 

pasted image

6.フィードバックフォーム

お客様が簡単に記入できるオンラインのフィードバックフォームも用意しておきましょう。お客様が求めてくるのを待つのではなく、タイミングを見計らってアンケートを送信することで、お客様の利便性を高めましょう。

お客様の声のフォームを送信するときには以下のタイミングがいいでしょう。

  • ・やりとりをした後 
  • ・購入やサービスの完了後
  • ・お客様がサービスをキャンセルした場合

アンケート2

お客様から得た情報を活用するには

時間をかけて貴重な情報の収集が完了した後は、効果的に分析し、企業全体の戦略を明確にしましょう。

1.VoC戦略がどの程度成功したかを測定する

まず、VoCプログラムの成功を評価するには、受け取った回答数や割合を計算してください。
例えば、500件のリクエストを送って20件の回答しか得られなかったとしたら、戦略の内容を確認しその戦略が適切なものであったかを振り返りましょう。ターゲットの年齢層が高いのであれば、ソーシャルメディアでの投票よりも、Eメールの受信箱に届く形のオンラインのフィードバックフォームの方がいいかもしれません。 

2.傾向の把握

サービスの変更や具体的な改善を望んでいるお客様が1人いるとしたら、他にも同じようなことを望んでいるお客様がいる可能性があります。 
例えば、ある地域ではお客様の多くが、宅配サービスを提供してほしいと思っているのではありませんか?
お客様は、もっと環境にやさしい包装資材を使うことを望んでいませんか?
特定の改善をどの程度の割合のお客様が望んでいるかを知ることは、優先順位をつけて適切な措置をとるために不可欠なのです。

3.今後の新しい情報も記録していく

情報を分析して傾向を把握したら、それをVoCドキュメントにまとめて記録しましょう。VoC調査の結果をもとに、バイヤーペルソナを作成することもできます。 

最新のバイヤーペルソナを作成することは、お客様のニーズに合ったサービスを提供するための方法のひとつです。ターゲット層を完全に把握すれば、リピーターを獲得できる事業を構築するための鍵となります。 

4.傾向をレポートにまとめる

顧客層やターゲット層を対象とした調査で得られた情報や傾向の詳細なレポートを作成しましょう。 
レポートには、具体的な数字やパーセンテージを盛り込み、定量化を図ります。すべてのデータを一か所にまとめておくために、Google Sheetsのようなプラットフォームを使用するのがいいでしょう。 

5.行動計画を立てる

判明した情報や傾向に応じて、実行可能な改善計画を立て、事業全体に展開していきましょう。 
顧客目線であり、事業全体のCXを向上させることに焦点を当てた計画を立てられているかを確認してください。
CXを向上させるための戦略にお悩みの方は、「顧客体験を向上させる5つの方法」という記事をぜひご覧ください。

6.改善計画を他のスタッフと共有する

最後のステップは、他のスタッフに計画を提示し、全体的な改善を行うために必要なツールを共有しておきましょう。カスタマーサービスを向上させるためのトレーニングツールや、宅配サービスをよりよく管理するための新しいソフトウェアの提供がいいでしょう。

ローカルビジネスにおける「VoC」

VoCを活用したローカルビジネスは、お客様の好みや顧客体験を優先したサービスの開発に役立つでしょう。 
自社で「VoC」をどのように活用できるのか、まだよくわからないという方は、業界ごとの事例を参考にしてください。

 

飲食店では、複数のフランチャイズ店舗での顧客体験を測定して比較するVoCの戦略を利用することで、経営者はどの店舗が最も業績が良く、どの店舗が改善を要するかを評価することができます。ある店舗で顧客から接客が遅いとの報告を受けたとすれば、改善策として、経営者はスタッフをより効率的に教育するという措置を取ることができるでしょう。

どの店舗が好調なのかを把握するには、店舗ごとのフィードバックが欠かせません。

飲食店事例

 

 

配管工業者であれば、自社のWebサイトやFacebookページにフィードバックをモニターするシステムを設置することで、VoCを取得することができるでしょう。企業のウェブサイトでは、ユーザーはオンラインのフィードバックフォームに入力するだけでよいのです。

配管業者事例

 

ホテルでは、VoCの最初の指標としてNPS調査を利用するのもいいでしょう。
最初の質問に対する回答を受け取った後に、否定派と肯定派とをそれぞれフォローアップしておき、経験について良かった点、良くなかった点を正確に把握することができます。
 

ホテル事例

 

不動産業者では、オンラインや直接話を伺う形式の顧客調査を利用して、自社のVoCを評価し、サービスやパフォーマンス全体についてお客様が抱いている印象を把握しましょう。 

一定数の回答が得られたら、お客様の意見や改善点の理解を深めるためのフォローアップを行なっていきましょう。

不動産業者事例

Voice of the Customerを活用して顧客体験を向上させよう

Voice of the Customerプログラムは、顧客ベースを理解するために重要な要素となります。顧客が求めているものを理解するための手順を追っていけば、顧客体験を全体的に向上させることができるでしょうし、ロイヤルカスタマーを維持するために不可欠なプログラムとなるでしょう。 

はじめにVoCプログラムで何を得たいのかをはっきりさせてから、お客様の感情を測定するためにいくつかの手法を活用しましょう。
顧客目線での事業を展開していくために、VoCを使って顧客のニーズ、印象、体験をより深く理解することを習慣にしましょう。 

ローカルミエルカとは?

地域やローカル性の高い店舗事業者様向けに、検索エンジンやGoogleマップを利用した集客支援、Webサイト上の店舗情報を一元管理するマーケティングツールです。
Googleマイビジネスなどの店舗情報の一括登録・編集や商圏におけるSEO管理や順位モニタリングはもちろん、レビュー獲得を促進する機能や獲得したレビューを自社サイトに表示させる機能を有しています。他にもInstagramなどのソーシャルメディア投稿内容とGoogleマイビジネスの最新情報投稿を連携することで、投稿コストを下げつつ、最新情報を様々なユーザーに届けることが可能となります。
また、GMBの一元管理機能も備えており、店舗情報や投稿、口コミなどをローカルミエルカのダッシュボードを通じて一元的に把握し、修正や返信が可能になります。1店舗ごとにログインログアウトを繰り返す手間も必要なく、一括変更も可能です。

 

この記事は許可を得て翻訳したものです。

元記事は、GatherUp – Get Online Reviews & Customer Feedback で公開されたWhat is the Voice of the Customer?です。