「チェーン店でのローカルSEO施策に効果はあるのか」「複数店舗でGoogleビジネスプロフィールをどう活用すればいいのか」。実店舗を持つ事業者様からそのような疑問を寄せられるケースがある。そんな方たちに参考になる、ジム業界大手のローカルSEO実践事例を紹介する。

全国約100店舗の総合型スポーツクラブなどを運営する株式会社ルネサンス。2019年に創業40周年を迎えた老舗企業で、国内フィットネス業界の売上高では業界3位(※1)。そんな同社で力を入れているWeb施策の一つが、Googleビジネスプロフィール(以下、GBP)を活用したローカルSEOだ。

同社では「1万件にものぼるクチコミ管理・返信」「GBPの基本情報の整備」などを行い、間接検索数が大幅に増加した。これまでの取り組みや成果について、同社コミュニケーションデザイン部の山本氏、ローカルミエルカでサポートを担当したFaber Company牛丸晋太郎と振り返った。(※1 出典:Fitness Business No.100)

「GBPはチェーン店にとって無視できない存在」。取り組み始めた経緯とは?

「生きがい創造企業」を企業理念とし、全国でフィットネスクラブなどを運営している株式会社ルネサンス。実店舗の運営だけでなくWeb施策にも力を入れており、ミエルカを活用したコンテンツマーケティングやWeb広告、SNSなど幅広く取り組んできた。

しかし、そんな中で力を入れている施策がある。GBPを活用したローカルSEO(※1)だ。
注力する背景の一つが、検索流入の減少。2〜3年ほど前から、総合型ジムの競合が台頭してきたことなどが要因で、Webサイト全体への検索流入が徐々に減少していた。そうした課題を解決するため、GBPに注目をしたという。

(※1)ローカルSEOやGBPについての詳しい解説はコチラ

(今回取材をさせていただいたルネサンス山本氏。Web広告などの業務を担当)
  • GBPはジム入会を検討される多くのお客さまが閲覧する可能性があるチャネルであり、集客を改善したい弊社にとって魅力的な領域でした。また、正確な店舗時間の掲載や書き換え防止など、守りの側面でもGBPは無視できない存在。店舗運営の攻めと守りの両面で有効だと考え、注目するようになりました。」(山本氏)

正確な情報が整備されていなければ、「マップ通りに行ってみたら場所や営業時間が違っていた」「営業中の表記だったのに定休日だった」などが起こり、悪印象にもつながる恐れがある。一方、きちんと情報を整備しておけば、ユーザーの利便性を高めながら集客や来店促進につなげることも可能だ。同社ではそうしたメリットに着目し、GBPへの取り組みを開始した。

ローカルミエルカ導入の背景には大規模チェーン店ならではの悩みが。

実際に同社でGBPの運用を開始すると、100店舗以上ある店舗情報の管理や効率化に課題を感じるようになった。GBPの仕様上、情報の更新や整備をするだけでもかなりの手間がかかる。

そこで導入したのが「ローカルミエルカ」だ。ローカルミエルカは、GBP運用やローカルSEO施策を強力にサポートする。特に山本氏が注目したのが、クチコミや店舗情報などをダッシュボード上で一元的に管理できる機能だという。

  • 「GBPの管理画面には使い勝手の悪さを感じていました。大規模チェーン店の人間からしたら、『どう楽に運用して成果につなげるか?』は至上命題なので、手間をかけるのはナンセンスだと思っています。そんな手間暇をかけるなら他の施策をした方がいい。しかし、ローカルミエルカは合理的に施策を進められそうなツールでした。なので導入を検討しました。」(山本氏)


ただ、導入の障壁になったのが「費用対効果」だった。

  • 「どの会社も同じことを思われるでしょうが、『ローカルSEOは収益につながるのか?』という疑念が弊社でもありました。いきなり多額の投資をすることはできませんが、ローカルミエルカならスモールスタートが可能です。試しにやってみようということで導入できたのは有難かったですね」(山本氏)

ローカルミエルカには幅広い料金体系があり、Small(20店舗)〜エンタープライズ(500店舗以上)まで店舗数に合わせたプランを展開している(お試しで20店舗で導入なども可能)。特におすすめなのが、”無料プラン”だ。ゼロ円で始めることができるので、「費用対効果がわからない」「GBPは初めてなので多額の投資はできない」と悩んでいる方たちへの、最初の一歩として人気を集めている。

(ローカルミエルカの料金表。予算や規模感に合わせてプランを選ぶことが可能)

 

クチコミ1万件を分析!? ルネサンスがGBPで行った施策とは?

同社が行った施策のうち、いくつかを抜粋して解説する。

(打ち合わせをする山本氏と弊社牛丸)

➀☆1だった評価は☆5へ変化。「対応いただき感謝します」とユーザーからの返信も。

同社でまず行ったのはクチコミ管理だ。
ローカルミエルカ導入前まではクチコミの管理や返信に本格的に取り組んでいなかった。

導入後に溜まっていたクチコミの管理や返信に取り組み始めた。対応したクチコミの数は、なんと1万件にものぼる。これまで寄せられたクチコミを1つずつチェックしたうえで、☆2以下の低評価にあたるクチコミをピックアップ。低評価のレビューに返信しただけでなく、苦情や意見を店舗側へ伝えることで、サービス改善につなげようとした。

ユーザーからの投稿を無視することなく、地道にコミュニケーションを取り続けたことで、良い変化が起こった出来事がある。クチコミを契機にした感動体験をユーザーに与えることができ、悪いクチコミが良いクチコミに変化したのだ。

ある施設で、☆1のクチコミが寄せられた。コロナに関連する休会手続きへの不満がクチコミには書かれていた。同社ではクチコミにあるこうした意見を集約し、コロナに関連する休会手続きを改善。その結果、☆1と評価していたユーザーの投稿は☆5へと変化し、「対応いただき感謝します」と感謝の声がクチコミに加筆された。

今回、GBPクチコミ関連の施策を進めたのは、山本氏1人のみ。
1人でクチコミ分析・管理を行っていく上で役立ったのが、ローカルミエルカの「クチコミ管理機能」だ。この機能を使えば、全店舗のクチコミを一覧で確認・返信することができ、時間の節約(効率化)へつながる。サポートを担当したFaber Companyローカルミエルカ事業部の牛丸は、下記のように語る。

  • エクセルを使って管理できるので、デジタルに対して苦手意識を持つ方からも『使いやすい』と好評をいただいています。また、返信のテンプレート作成や『評価(スコア)が高い』『クチコミ数が多い』『クチコミの返信率が高い』という3つの観点から、クチコミが優れた店舗を確認することも可能です。大量のクチコミがある場合、必ずお役に立てる機能です」(牛丸)

「クチコミアラート機能」も役立つ機能だったという。
この機能を使うと、特定のクチコミが投稿された際にメール通知が届くようになる。例えば、低評価のレビューに対して「要返信」と設定すれば、投稿された際にメール通知が送られてくる。低評価のレビューを放置してしまう可能性を減らすことができる。

➁一括投稿で10倍の効率化?コロナ関係の投稿は2~5倍ほどの閲覧数

また、ルネサンスではGBP上で、最新情報の投稿や商品写真の投稿を積極的に進めている。

例えば、ジムの様子がよくわかる写真を各店舗のGBPにそれぞれ投稿した。サービスや店舗をアピールする目的で、来店前にジムの雰囲気を掴むことができる。

(GBPに投稿されている写真の一部)


また、最新情報の投稿も積極的に行っている。GBPには店舗から情報を発信する機能があり、スクールバスの運行や入会情報、店舗からのお知らせなどを定期的に更新。最新情報の投稿を行う効果について牛丸は以下のように語る。

  • ある店舗ではコロナ関係のGBP投稿が、他の投稿に比べて2〜5倍ほど閲覧され、クリック率も数倍高かったです。既存の会員様が自分のよく行くクラブの対策状況を気にしてのクリックだと予測されます。感染症対策について気にしている方は多いと思うので、こうした投稿をきちんと行っていくことで、『しっかり感染症対策をしていて安心して通えるジム』として会員様のロイヤリティの向上につながっていくと考えています。最新情報の投稿はこうしたメリットがあるので今後も活用いただけるようサポートしてまいります。」(牛丸)
(GBPで投稿されている最新情報の一部)

こうした施策を進めるにあたっても、ローカルミエルカが役立ったという。

  • ドラッグ&ドロップを繰り返して行うだけなので、作業自体が非常に簡単に終わるようになりました。100店舗全てで同じような施策を行おうとしたら、恐らく1日がかりで行う必要があります。それがローカルミエルカのおかげで5分程度で済むようになったので効率的には10倍くらい上がったのではないでしょうか。効率化という面で大きく貢献してくれていると思っていて、負担はかなり減りましたね。」(山本氏)

間接検索数300%アップも? ローカルSEOでの確かな手応えを実感

コロナという特殊事情もあり、数値として必ずしも正確ではないかもしれない。しかし、間接検索数(※1)を2019年と2021年で比較すると、月によっては300%ほど伸びている

※1 間接検索数とは、「提供している商品やサービス、またはそのカテゴリを検索し、(その企業の)リスティングが表示されたユーザー」のことを指す。 参考:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「インサイトについて

  • 「ブランド名や直接検索でない、間接検索が増えているので、新規のお客様への露出度などの側面で一定の効果はあるのと思います。改ざん防止、お客様のクチコミからのサービス改善、間接検索数のアップなど少しずつ成果は出ていると思っています。」(山本氏)

予想もしなかった副次的な効果も出始めている。本業とは関係が無さそうな「地名+サウナ」などのキーワードで検索した際に、同社のジムが表示されるケースが増えてきている。サウナについて投稿をしている店舗もあるそうで、そうした店舗が表示をされているという。「スポーツクラブにサウナがあるのか」とユーザーの新たな気付きになり、これまでとは違った店舗の魅力発信につながっている。

同社では、ローカルSEO施策対策としてローカルミエルカ、SEO施策としてミエルカを導入し、複数の手法での集客を進めている。どちらの領域でも徐々に手ごたえを掴み始めているが、担当の山本氏は現状には満足していない。

  • 「「業績アップにはまだまだつながっていないので、今後は店舗への入会数や体験予約の数を増やせるようにしていきたいですね。ローカルミエルカと歩んだ1年間は無駄ではなかったですし、ローカルSEOという領域で大きく前進することができました。さらなる飛躍を遂げるための支援を期待しています」