自分の好きなブランドについて考えてみてください。どうしてそんなに好きなのでしょうか。

おそらく、オンラインや対面で接したときの経験が大きく関係しているのではないでしょうか。

カスタマーサービスが素晴らしく、いつも親身になってくれて何でも相談に乗ってくれることでしょう。ウェブサイトが見やすく、最新のトレンドを取り入れたデザインになっているのかもしれませんね。もしかしたら、届いた商品の洗練されたパッケージが好みにぴったりなのかもしれません。

こうした要素のひとつひとつが、顧客体験(CX)を構成しているのです。

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最高の体験をすれば、その企業の製品やサービスを広めたいと思うのは当然でしょう。しかし、最悪の経験をした場合は、その企業とは関わらないように、周囲の人たちに伝えることもあります。

SuperOfficeが約2,000人の専門家を対象に行った調査によると、今後5年間の事業における最優先事項は「顧客体験」であることがわかりました。(想像していた回答でしたか?)この回答は、過去にトップの座を確保した「価格」と「製品」を上回っていました。

今回は、CXの基本を取り上げ、CXとは何か、なぜ今後の事業の成功に不可欠なのかをまとめてご紹介します。

顧客体験(CX)とはなにか

一言で言えば、顧客体験(CX)とは、個人がその企業をどのように認識しているかです。カスタマーサービス、あらゆる形でのコミュニケーション、オンラインショッピング、製品やサービスの品質など、お客様と企業とのありとあらゆるやり取りをすべて含めたものになります。

消費者がアクセスする場にあるすべての企業との接点は、消費者の企業や事業に対する全体的な認識を形成するものです。消費者が企業にどのような印象を抱いているか、また他の人にどのように伝えているかを映し出すのです。

事業に関わるすべての人がCXの役割を担っています。マーケティング、広告、ウェブデザイン、グラフィック、写真、カスタマーサポート、財務、ソーシャルメディア、ブログ、メール対応などはすべて、消費者が企業に抱く印象に影響を与えます。

なぜ顧客体験(CX)が重要なのか

最高の顧客体験を実現すれば、対象としている消費者を、バイヤーズ・ジャーニーの中で効果的な動きをするよう誘導することができます。バイヤーズ・ジャーニーは、人々を惹きつけ、信頼関係を築き、喜ばせ、企業の支持者になってもらうことで、企業の最終的な目標はここにあるでしょう。CXは、マーケティング戦略や営業戦略のあらゆる重要な部分に関係してきます。

消費者に楽しい体験を提供し、消費者の支持を得ることが最終的には収益の向上につながります。満足した場合は、また利用してくれるだけでなく、友人や家族、同僚にも宣伝してくれます。

「非常に良い」顧客体験をした消費者の95%がその企業を他の人にすすめる可能性が高く、94%がその企業から再購入する可能性が「非常に高い」と回答しています。

また、クチコミマーケティング(WOMM)は、最も信頼されているマーケティングの形態で、86%の消費者に信頼されています。また、WOMMで獲得した顧客は、平均して200%も多く消費し、2倍も多く紹介してくれます。このようにして、強力な支持者のグループを作ることは、その事業と評判を高める最も効果的な方法のひとつとなるでしょう。

まだまだ話を続けられるのですが、皆様はもうお察しかと思います。クチコミマーケティング(WOMM)は、あなたのツールボックスの中にある必要不可欠なツールなのです。

顧客体験とカスタマーサービスとの違い

この2つの言葉は似ていて混同しやすいのですが、その違いは区別しておいてください。

すでに述べたように、顧客体験には、消費者が企業を初めて知った瞬間から、最後に接するときまでの、カスタマー・ジャーニー全体が含まれます。直接的でも間接的でも関係ありません。直接的なやりとりとは、企業のサイトのライブチャットで誰かに話しかけることなどです。間接的なやりとりとは、企業のFacebook広告をクリックすることなどです。

顧客体験には、大きく分けて3つの要素があります。

  • ・カスタマーサービス
  • ・デザイン (企業が提供するカスタマー・ジャーニーや感覚)
  • ・技術 (製品)

このように、カスタマーサービスは顧客体験のうちに入ります。カスタマー・ジャーニーの一部分なのです。

カスタマーサービスに含まれるのは、お客様との直接的かつ個人的なやり取りのみです。オンライン上でのチャット、電話での会話、メールでのサポートなどが含まれます。製品やサービスについて、お客様にヘルプやアドバイスを提供したり、販売経路を通じてお客様とコミュニケーションをとったりすることは、カスタマーサービスを提供していることになるのです。

顧客体験の管理とは

顧客体験管理(CXM)とは、顧客体験の調査、測定、分析、改善を行うことです。CXMでは、お客様とのあらゆる接点を追跡することで、マイクロインタラクション(単一のタスクを達成するための最小の単位)や顧客と企業の関係を強化することができます。

顧客満足度を高めるためには、まずは自社の事業の現状を把握することから始めましょう。そして、顧客とのちょっとしたやり取りを改善するための効果的な戦略を立て、顧客にとってもっと価値があり魅力的な体験を実現しましょう。

CXMとは、見込み顧客、新規顧客、既存顧客とのやりとりを向上させることです。個々に合わせたカスタマー・ジャーニー提供するには、「認知」「検討」「決断」というバイヤーズジャーニーの各段階で顧客に対応していかなければなりません。

段階の異なる顧客は、それぞれに異なる需要があります。認知の段階にいる場合、最高カスタマーサービスと高品質な製品を提供していて信頼できる企業を求めています。過去に何度か購入したことがある人は、これまでよりも付加価値が高く、新しい刺激的な製品にしか興味を示さないこともあるかもしれません。つまり、期待する内容は人によって異なるのです。

CXMは、それぞれの段階、接点で顧客の需要に対応し、すべてのステージでれっきとした顧客中心の体験を提供します。CXMの優先順位をマイクロインタラクションにまで分析することで、顧客との信頼関係や支持を一層強め、評価を獲得することで、肯定的な認知を生み出すことができます。

最高の顧客体験とは

卓越した顧客体験を提供するには、企業に対する認識を意図的に形成する必要があります。顧客には、この企業とのやり取りは楽しくてワクワクするという印象を抱もらいたいのではないでしょうか。

そのためには、どのような人で、何を求めているのかをしっかりと理解した上で、その顧客の需要に応える必要があります。そうすることで初めて最高の価値を提供することができるのです。

最高の顧客体験に大切な項目を確認しましょう。

  • ・一貫している
  • ・個人の需要に合っている
  • ・適切である
  • ・タイミングがよい
  • ・わかりやすい
  • ・簡単である
  • ・苦労を伴わない
  • ・記憶に残る
  • ・一体感がある
  • ・魅力的である

最高のCX戦略を構築するための5つの方法

良い、最高の顧客体験を提供している企業は、全体の50%以下だそうです(SuperOffice調べ)。ここでは、企業が顧客の目を惹き、最高のCXを提供することで、長期的に支持してくれる顧客のコミュニティを構築するためのヒントをご紹介しましょう。

1.コア・バリューとビジョンの明確化

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ターゲット層やカスタマー・ジャーニーを定義する前に、コア・バリューを把握し、組織内の全員が同じ考えを持ち、同じ方向に向かっていることを確認しましょう。

ビジョンを作るには、コア・バリューを書き出してみましょう。この価値観は、組織全体が従うべき指針となります。従業員教育、言語やコミュニケーション、顧客体験などに導入することができます。

2.バイヤーペルソナの作成

カスタマー・ジャーニーを構築する前に、どのような層をターゲットにしているのかを知る必要があります。1つ以上の重要視している顧客の層があるでしょう。理想のお客様を表すバイヤーペルソナ(顧客プロファイル)を作成することで、ターゲットとなる特定のオーディエンスセグメントを作ることができます。

こうしたプロフィールは、実際のデータや調査に基づくものです。バイヤーペルソナのプロフィールには、より詳細な情報を加えることができるとよいでしょう。現在の連絡先リストを見て傾向を把握しましょう。

それでは、バイヤーペルソナを作成する際に盛り込むべきポイントをご紹介します。

  • ・デモグラフィックス (年齢, 性別, 住所, 収入)
  • ・背景情報 (職業, 家族, 出世状況)
  • ・その他の特徴 (正確,価値観 )
  • ・連絡手段
  • ・弊害
  • ・問題
  • ・目的
  • ・どのように問題解決策を取れるか

理想のお客様のプロフィールを作成することで、お客様とのつながりや共感を深め、お客様の現状をより深く理解することができます。お客様の感情に寄り添うことで、より現実的で個々に合った顧客経験を提供することができます。

3.カスタマージャーニーマップの作成

ジャーニーマップとは、顧客が、企業と最初に接触してから、現在においてバイヤーズ・ジャーニーの中でどの段階にいるのか、という経路を視覚的に表したものです。すべての接点を記録しておき、顧客の全体像(360度)を把握することで、顧客がどこから来て、次にどこへ行きたいのかを理解することができます。

カスタマージャーニーを描くことで、解決すべき問題についての貴重な分析を得ることができます。また、より多くの価値を提供する機会がどの点にあるのかを知ることもできます。ジャーニーマップは、顧客の立場に立って、現実的な視点で状況を把握できるので、最高のCXを創造するために有用なものです。

4.フィードバックを求める

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意見を伺うことは何にも勝ります。顧客にフィードバックを求めることで、企業が改善できる点やうまくいっている点を直接確認することができます。顧客のフィードバックから、企業の現状、より広い視野、明確さ、向上するための行動指針を得られるでしょう。

顧客の声を集め、その声に耳を傾け、改善のための戦略を実行している企業は、そうでない企業よりもはるかに成功する可能性が高いと言えるでしょう。顧客にフィードバックを依頼するには、直接会う、文章やメール、オンラインなどの方法が利用できます。

以前、「ある企業がマスキングを失敗させた理由」という記事で、顧客の声に注意深く耳を傾け、しっかりとコミュニケーションをとり、その声をモニターしておかないと、どのようなことが起こるかについてはご紹介していました。

5.改善すべき点を洗い出す

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この段階になると、全体的な体験を向上させるために、カスタマー・ジャーニーに沿った問題に対処する必要があることが理解できているでしょう。ここからは、その必要な改善を行うために、組織内のさまざまな部門に適切なツールやトレーニングを導入することができることをご紹介します。

顧客体験の測定方法

ここでは、ビジネスにおけるCXを測定する最も一般的で効果的な方法をご紹介します。

  • ・アンケートの実施。 顧客に直接声をかけてフィードバックをもらいましょう
  • ・ネットプロモータースコア(NPS)の算出。友人や家族にその企業を勧める可能性の高さがわかります
  • ・カスタマー・エフォート・スコア(CES)の算出。お客様が目的を達成するためにどれだけの努力が必要なのかわかります(例:問題解決、注文、返品など)
  • ・カスタマージャーニー分析の見直し。 すべての接点(ソーシャルメディア、Webサイト、広告、対面イベント、レビューなど)を分析し、どこを改善すべきかを確認しましょう
  • ・顧客解約率の把握。 特定の期間に契約を解除した顧客または定期購入顧客の割合を確認しましょう
  • ・顧客満足度スコア(CSAT)の測定。お客様の満足度を測定するために、購入やインタラクションの直後にアンケートを送りましょう

結果を分析した後、顧客の体験を最適化することで、喜ばれ、リピーターになるように誘導していくことができるでしょう。

卓越した顧客体験の提供のために

支持率の高い顧客を獲得するためには、事業に適切な変更を加えるために必要なフィードバックを得ることが重要です。そして、受け取った良いフィードバックを、需要が企業の提供内容と合致するような潜在的な顧客に共有する必要があります。 先ほどの「WOMMの力」を思い出してくださいね。

GatherUpは、高評価なレビューと顧客の幸せという継続的なサイクルを構築し、支持率の高い層からのフォロワーを維持し、さらに新たなフォロワーを獲得するお手伝いをしています。お客様の声にしっかりと耳を傾け、顧客と企業との関係を改善することで、売上、評判、そして全体的な成功を高めましょう。

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元記事は、GatherUp – Get Online Reviews & Customer Feedback で公開されたWhat is Customer Experience and Why is It Important?です。